おくりびと [DVD]
- 参考になった度とは・・・
- Amazon.co.jp でレビューが「参考になった」と投票した人の割合です
カスタマーレビュー
ただいま 全て の中から 発売日以前 のレビューを表示中
納棺の所作、音楽、山形の風景、すべてが美しい傑作
81人中、59人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
去年私が映画館で観た邦画の中では、「山のあなた 徳一の恋」と1位を争う傑作だ。本作には素晴しい点が多数ある。まず、納棺師という職業があることを本作で初めて知ったが、遺族の思いを受け止め、故人と遺族の別れをおざなりではなく、心を込めて、きびきびと、時に想定外の状況に対応しながら演出する、納棺の一連の所作の美しさに感嘆する。次に、久石譲の音楽。チェロの魅力を十二分に引き出し、感動を深めてくれる。3番目に山形の風景と四季の移り変わり。主人公が野外でチェロを弾く場面は実に印象的だ。4番目に俳優の演技の見事さ。主演の本木雅弘はもちろん、山崎務、吉行和子、余貴美子、そして笹野高史。特に人間の業を肯定し、超越したかのような、山崎務がフグの白子をぱくつく場面は最高だ。そしてラスト近くで笹野高史演ずる役の職業が明らかになり、プロ意識をもって振舞う場面もグッとくる。広末涼子の演技は好きになれないが、納棺=汚らわしいという普通人の思い(歴史的に日本人の心の底にある穢れ嫌い)を口にして家を出てしまう妻の役に、素人っぽさが抜けない彼女を配したのは悪くはないと思う。主人公が父とのつながりを再確認する石文の話にもホロリとさせられる。
本作を観て一番心に残るのは、故人との別れの崇高さ、それを陰で支える納棺師の矜持である。誰しも真に心のつながりのある人によっておくられたいと思うだろう。
とてつもなく繊細で緻密な、日本を代表する美しい作品
85人中、66人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
壬生義士伝の滝田洋二郎監督の作品。主人公の男性(本木雅弘)はプロのチェロ奏者になる夢に挫折したため、亡き母が残した実家に戻り職を探す。若い妻(広末涼子)に内緒でしかたなく遺体を棺桶に移す納棺師の職につくが、納棺師は忌み嫌う者が多い職業であった。最初はいやいや仕事をしていたが、上司(山崎努)の真摯な姿勢や、多くの死者とその家族に接しながら、納棺師という仕事のすばらしさに気づく。しかし、妻や友人がその職に気づくあたりから人間関係が壊れていくが、意外な展開ですべてがクライマックスに終結する。
非常に美しい映画で、時間内に登場する出来事や台詞に全く無駄がないどころか、あらゆるものが複雑に連携し、見るたびに多くのメッセージに気づかされる。主人公がこよなく愛するチェロは、子供の頃に家を捨てていった憎むべき父親が買い与えたものであり、父に対してはきわめて複雑な感情を抱いている。また、食事のシーンは生物の屍体を『いただいている』という強烈なジレンマを感じさせる。仕事の美しさや家族の愛情とは何なのかを、納棺師という特殊な職業を通じてみんなで学ぶ作品であった。また、涙あり、笑いありで最初から最後まで休みなく心が揺すぶられる作品であった。
間違いなく2008年で最も美しい作品で、今までに見たすべての映画の中でも五指に入る秀作。アカデミー賞外国語映画部門での評価に期待できる、日本を代表する作品と思う。チェロが奏でるメロディーも秀逸で、既にCDを購入した。きわめて完成度が高く、文句なく星5つ。
澄んでる
46人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
日本の美しい風景と情緒的な音楽と、静かな中にしっかり芯のある俳優陣の演技
全体にとても澄んだ空間
納棺という重く、シリアスなイメージを抱きがちな内容ですが
ユーモアもいい塩梅で盛り込まれ、決して暗くなり過ぎることなく
ふと力の抜ける瞬間もちりばめられていて 充実した作品でした。
ほんとに全員魅力的でとてもよく人物像も描かれていました。
山崎さんなどベテラン陣はさすがとしか言い様が無かったです。
個人的に広末さんの演技が最初のうち浮いているように感じられ
違和感を覚えましたが、ストーリーが進むにつれ広末さんが配役された
必要性みたいなものが分ったような気がします。
このような素敵な日本の作品があるというのは誇りだと思います。
たくさんの人に観てほしいです。
見つめ直す
17人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
皆様の様に上手く書く事は出来ませんが人と人の無言の付き合いの中での優しさを感じます。簡素化される今の世代に良きしきたりをわかりやすく表現されている作品は家族の全てが見て心に残る何かがあると思います。今の自分とは、死とはを改めて見つめなおすいい機会になった映画でした。
印象に残る作品である。
29人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
まだ発売してない商品のレビューは駄目とか注意書きがあったけど、気にして無いのでレビュー書きます。
映画館で見ました。お客さんは50代以上の方が8割以上という感じで、かなり年齢層は高かった。
上演中は、クスクスした笑いが起きたり、所々で視聴者のすすり泣く音が聞こえたり。
派手な演出は特に無く、穏やかに進み、映画制作費もさほど高くはないだろうが。
NKカンパニーの二人のキャラクターが笑いを誘います。
僕は若い為か、まだ知人の死に向き合った経験が少ないと思いますが、人生を長く生きている方ほど、この映画を見て、感じたり、思い出したりすることが深かったり、濃かったりするのではないか、そんなことを感じた映画だった。
映画のエンディングテロップ事も、観客はみんな、席を立つ事なく、しっかりと最後まで見てました。いい映画であるという一つの指標かと思う。
広末さんは、年齢以上の落ち着きがあったように思う。かなり年齢の離れている夫婦役でありながら、モックンを包容するスケールの大きさを感じ、印象に残った。
2008年邦画ベスト1
18人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
まず、納棺師という職業を扱った作劇のアイデアが独創的ですよね。
「死」まるわる仕事は、ついつい世の中ら影の存在として扱われますが、それに光を当て、日本文化のもつ「因習」の美学へと高める佇まいが、素晴らしいです。
伊丹十三監督が「お葬式」で葬儀屋のシステムを紹介したが、冒頭のコメディ色のある掴みのエピソードを見て、本作はちょっと「お葬式」に近い部分がるし、「たんぽぽ」なあったような、「ふぐの白子」「フライドチキン」とかの食べ物へのこだわり描写などもあって、伊丹十三監督映画へのオマージュが感じられました。
それは、少々ネタバレにもなりますが「生き物は生き物を食って生きている。どうせ食うなら美味いものがいい。」そして、食も一つの儀式である。儀式なしに「食らう」ことは可能だが、どういう調理で、どういう皿で、どういう盛り付けで食べるかは、儀式であり、その儀式を通じて、生き物の「死」に始末をつけるのだという思い...。
配役もパーフェクトに近い。社長役の山崎努はもう磐石。わけありで彼の事務所で働く女性を余貴美子、その田舎の町で銭湯を一人で経営している老女を吉行和子、彼女に惚れ、いつも銭湯に来ている老人の笹野高史もいい味。そして、主人公の本木雅弘と妻役の広末涼子が抑制のきいた演技で演じています。
「死」に対して真摯に向きあっていることが一貫して感じられましたし、納棺師の所作が儀式美を生み出している。これがポイントを高めていますね。舞とか能のような洗練された所作。
当然ながら猛特訓を重ねたのでしょうが、手の動きや動作が綺麗ですよ。その一連の所作を見せるエンドロールは必見です。
あえて残念な点を挙げると
31人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
正直、久しぶりに笑って泣けた、素晴らしい映画でした。数年に一本出会えるかの傑作だと思います。
ただ、あえてもう少し足りなく感じた点を挙げると、一つは、せっかくの山形という地方が舞台であったにも関わらず、あまり山形らしいいい風景、描写が少なかったこと。そして、俳優としては上出来だとは思うが、本木さんのチェロが、もう一つ音を奏でているように感じとれなかったこと。そして、これも、普通にはいい感じは受けたが、久石じょうさんの音楽が、他の久石さんの名作映画音楽に比べて、決してベストマッチには感じられなかったこと。特に、あのいいシーンで終わった後のエンディングが、なぜあんなに軽く、映像もあの描写だったのか、しみじみと余韻に浸ることが出来なかったこと。・・・があともう少しだけもったいないと感じました。
味わい深い日本映画の傑作
49人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ひょんなことから「納棺師」という、あまりメジャーではない職業についた元チェロ奏者。個人的には、これだけでも「観たい」と思わせるのに十分な魅力的設定ですが、主演の本木雅弘が凛とした姿勢で見せる納棺の儀で始まるオープニングには一発でやられてしまいました。
人間が死んだ時のインパクトというのは本当に強烈であり、いままで平静を装っていた周囲の人々の本当の姿をもさらけ出してしまう。それは必ずしも、「悲しさ」「辛さ」だけじゃなくて、時に、他人には滑稽に映るような「ユーモア」さも内包している。「死」がテーマのひとつなのに、重くなりすぎない絶妙の笑いが配置されていて、それでも決して、人間の尊厳を損なわない真摯な空気が保たれている所が素晴らしいです。
そして、やはりこの映画の見所は、いままであまり知られていなかった「納棺」についてなのではないでしょうか。普段はあまりお目にかかることはないであろう「納棺」。そこに携わる仕事の裏側を、トリビア的に知ることができる楽しみもあります。死者を送り出す納棺師の仕事振りを、徹底的なこだわりをもって再現した本木雅弘の演技も素晴らしいし、山崎努演じる社長のウンチクも味わい深い。
誰にとっても訪れる「死」を、厳かに、穏やかに、美しく見送る「納棺師」。最初は偏見をもって見ていた人々も、やがてその優しさに触れて心を開いていく展開が良い。もちろん、挫折した一人の男の再生ストーリーとしても面白く、ここまで完成度の高い邦画は近年でもあまりないのではないと思います。久々の5つ星とさせていただきます。
ただ、変な話ですが、30代半ばで親もまだ健在の私には、まだこの映画の真の良さは判っていないような気もします。年をとった時、将来、大事な誰かを亡くした時、もう一度この映画を観たら、又、別の感慨があるのかもしれませんね・・・。
「おくりびと」という日本語のもつ美しい響き
74人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
私の祖母は生前まったく化粧っ気がなかったが、納棺師さんによって、見違えるほど美しくなった。この映画の中で、ガンで奥様を亡くした男性が「あいつ、今までで一番綺麗だった」と納棺師の前で呟く場面があるが、そのときの祖母の美しい顔がだぶり、思わず胸が熱くなった。
この映画は真っ直ぐだ。しかも変に美化することもなく、「この世に生を受けたものはやがて土に帰るのだ」という自然の法則や「自分たちはすべて宇宙とつながっている」という、我々の生命のつながりに対する思いを呼び覚まさせてくれる。
そんな感動と同時に、世間での職業差別や偏見にもスポットを当てている。本木さん演じる大悟も妻に「汚らわしい」と避けられる。納棺師と同じく、電車事故等の死体を処理する人もそんなふうに思われているのではないか?皆が嫌がる仕事をして、何で差別されねばならないのか?警察官はよくて、なぜ処理係は駄目なのか?
また大悟が山崎さん演じる佐々木に「死んだ人を触る僕達は白い目で見られて、死んだ動物や魚を触る料理人達は世間に歓迎されるのは何でですか?」と尋ねる場面があるが、それに対し佐々木は「人間に限らず、大抵の生き物は自分の命を保つため他の命を犠牲にする。そういう死にはみんな目をつぶるのだ」と答えていた。
つまり、自分が生きていくためには弱肉強食という大義名分の下に見て見ぬフリができるが、事故現場や納棺では死者本人から自身の死に対する恐怖を投影させてしまうから目を背けようにも背けられない。故にそれに耐え切れず嫌悪感が湧いてくるのだろう。
この映画は、そんな人間(生き物すべて)の悲しい性を、納棺師という職業を通してじっくり考える時間を与えてくれる、崇高な作品だ。しかも、悲しいだけじゃなく、送る側と送られる側に「ありがとう。さようなら」「いってらっしゃい。また会おうね」と希望で心を潤わせてくれる作品でもある。
最後に、この映画のタイトルを平仮名で「おくりびと」としたのは素晴らしい感性だ。日本語の持つやわらかさ、美しい響きがストーリーを一層引き立てている。
「美味いんだよなぁ、困ったことに。」
17人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
劇場で観ました。
感動しました。
地味だけれどとっても良い映画です。
こういう映画には余計な情報はいらないのです。
作品の余韻に浸るだけで
優しい気分になれる
そんな映画でした。
オスカーをとれると良いね。
追記:(2/23)
アカデミー賞外国語映画賞受賞!!
そのニュースを聞いておもわずDVDを注文してしまった。
祝い アカデミー外国語映画賞
10人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
滝田監督&モックンが、素晴らしい日本の所作を題材に映画にしてくれました。各賞を取るだけの人を感動させる物があります。モックンがこの映画化には15年程前のインド旅行が関係していると云っていましたが、作品賞や監督賞など8部門に輝いた「スラムドッグ$ミリオネア」はインドが舞台で、不思議な縁を感じます。アカデミー授賞式もDVDに入ると良いですが。
本編とは関係ないですが・・・
91人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
AIが歌っている『おくりびと』 個人的には平原綾香が歌った方が良かったと思います。
ありがとう、さようなら。/いってらっしゃい。また会おうね。
17人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
まるで日常生活の一部を切り取ったような、広末涼子の自然な演技が新鮮だ。
最初、滝田監督は脇役のシーンであっても力を抜かないと思った。
そして、印象に残った脇役の方のほとんどが、
遺族を演じていることに気がついた。
おくりびととは、山崎さんや本木さんが演じたひとびとだけを意味しない。
そう、おくりびとは、もうふたつの意味があるのだ。
それは、大切な人を失った映画の中の遺族の人たちが、
その人の死を受け入れ、その人を送る心となって、おくりびととなることだ。
そして、それは、死の普遍性から由来して、
この映画の枠内だけではなく、
われわれ自身が、現実の世界で大切な人を失ったとき、
おくりびととなるということなのだ。
映画の中でも、主人公は、最後に、もっとも大切な人のひとりをおくる。
強烈に生きることをメッセージとして送ってくれた作品です。
27人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
アカデミー賞外国語映画部門で「おくりびと」が最優秀賞に輝いた。暗いニュースが多い中大変明るい話題です。これからの日本映画の歴史に燦然と輝く快挙ですね。
チェロ伴奏者として生きることを目指していた大悟だったが、突然のオーケストラ解散で、他の仕事をすることを余儀なくされる。1千万数百万円もの高額楽器のローンだけが残った。
いつしか夢をあきらめ妻と共に山形の実家へ帰ることを決意し、即座に仕事探しを開始した。そこで納棺師という死者に化粧を施し棺に納めるという死者の旅立ちを手伝うという仕事出会い、いつしか一生をかけて行う仕事だと思えるようになる。
映画の中では死という最後の別れの場面を通じ、個への愛しみや死を受け入れる家族の様子が描かれる。また死に対して生にも着目し、植物、生物があらゆる場面に登場する。そしてまた主人公たちが巧いものを食べるシーンが数シーン挟まれている。「死」という題材を通じ、強烈に生きることをメッセージとして送ってくれた作品です。
![おくりびと [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51zI%2BbcDJJL._SL160_.jpg)
